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Amagirasu's Room
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Amagirasu
11月11日
[#11] 白狐のこっくりさん
翌日、学校内では行方不明だった二人の生徒の話で持ちきりだった。廊下を行き交う生徒たちがささやき合い、不安と好奇心の入り混じった視線を交わしていた。 詩音と佳奈は警察での事情聴取後、大事を取って病院に入院することとなった。心身の傷を癒やすためには時間が必要だろう。...
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11月11日
[#10] 白狐のこっくりさん
神道昭雄… 『おとなしく、真面目。成績も優秀。誰に対しても優しく、接しやすい』と評されていた彼は、教師からの信頼も厚く、同級生からも好意を持たれていた。放課後も真っ直ぐ家に帰り、休日は図書館で本を読むことが多い、ごく普通の生徒として学校生活を送っていた。...
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11月11日
[#9] 白狐のこっくりさん
3人は緊張感の中で図書室の重い扉を開けた。廊下に出た途端、冷たい風が吹き抜け、何か不吉な予感が彼らの心を刺した。周囲を見渡すと、暗闇に溶け込むように、視界の端に不気味な影が揺らめいていた。 「気を付けて。」 と奏が警告を発した瞬間、その影が実体を持ち、廊下の奥から姿を現した...
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11月7日
[#8] 白狐のこっくりさん
図書室に入った3人は、静まり返った室内に足を踏み入れた。薄暗い照明の下で、長い年月を経た本棚が無数に並び、古い本の匂いが漂ってくる。3人はそれぞれの視線を交わし、何かが隠れているはずだと信じて探索を始めた。 「この雰囲気…やっぱり何かありそうね。」...
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11月5日
[#7] 白狐のこっくりさん
3人が音楽室を目指して歩みを進めるうち、廊下の空気は次第に重く、湿ったような異様な気配を帯び始めた。優斗は後ろからひたすら前だけを見つめ、必死に足を運んでいたが、ふと背後から微かに低い笑い声のようなものが聞こえた気がして、思わず立ち止まった。 「…今、誰か笑いましたか…?」...
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11月3日
[#6] 白狐のこっくりさん
暗い教室の中、三人は周囲の静寂に耳を傾けながら、再び事件の手がかりを考え始めた。時折、廊下の向こうから聞こえる風の音が不気味に響く。 翔は真剣な表情で言った。 「なら、狐の身体を探し出せれば、ここから抜け出せる…ということだな。」 奏は頷きながら、強い意志を込めて返した。...
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10月27日
[#4] 白狐のこっくりさん
亜里沙が退出してから20分ほどが経ち、視聴覚準備室の窓の外は完全に夜の闇に包まれていた。他の教室は暗く、学校全体が静寂に浸る中、この部屋だけがぽつんと明るさを保っていた。まるでここだけが現実から切り離されているような、奇妙な静けさが漂っている。...
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10月25日
[#3]白狐のこっくりさん
亜里沙は震える手でスマホを見せながら、当時のことを淡々と話し始めた。彼女の声には緊張と恐れが混じり、視線はテーブルの上をさまよっている。 「先生や警察にも…誰にもお話していないことなんです。でも…二人が行方不明になったあの日、私、実は二人と一緒にいたんです…。」...
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10月22日
[#2] 白狐のこっくりさん
次の日の朝、学校に到着した奏は、視聴覚準備室の一角に静かに座っていた。部室の空気はまだ冷たく、10月の朝の冷気が室内を包んでいる。しかも天気は生憎の雨だった。奏は昨日の優斗の話が頭から離れず、今後の予定を整理しようと一人思案にふけっていた。...
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10月21日
[#1] 白狐のこっくりさん
白狐の怨霊 オカルト研究部部長、森下奏は薄暗い視聴覚準備室の片隅に立ち、机の上に並べられた幾つかの古びた小道具に視線を落としていた。蝋燭の灯りが彼女の顔に影を落とし、かすかな煙が天井に漂う。隣では副部長の椎葉翔が奏とその小道具たちを見守っていた。部屋全体が異様な空気に包まれ...
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