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Amagirasu's Room
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Amagirasu
10月31日
7日間の隔絶実験
近年、日本国内でモラルの低下が目に見えて進んでいた。 電車内で我が物顔で大声で騒ぎ合う女子高生たち。他人の目も気にせず、脱衣所で平然とスマートフォンをいじるサラリーマン。上司の目がなければ虚偽の報告を平気で重ねる労働者。飲食店で店員に威圧的な態度をとる客…。挙げればきりがな...
Amagirasu
10月28日
[#5] 白狐のこっくりさん
儀式用の紙に描かれた鳥居の上に置かれた10円玉に静かに人差し指を置いた。室内には彼らの小さな息遣いと、窓をかすめる風の音だけが漂っている。 奏が低く、しかしはっきりとした声で指示を出す。 「全員で、せーので『こっくりさん』と2回唱えるわ。準備はいい?」...
Amagirasu
10月27日
[#4] 白狐のこっくりさん
亜里沙が退出してから20分ほどが経ち、視聴覚準備室の窓の外は完全に夜の闇に包まれていた。他の教室は暗く、学校全体が静寂に浸る中、この部屋だけがぽつんと明るさを保っていた。まるでここだけが現実から切り離されているような、奇妙な静けさが漂っている。...
Amagirasu
10月25日
[#3]白狐のこっくりさん
亜里沙は震える手でスマホを見せながら、当時のことを淡々と話し始めた。彼女の声には緊張と恐れが混じり、視線はテーブルの上をさまよっている。 「先生や警察にも…誰にもお話していないことなんです。でも…二人が行方不明になったあの日、私、実は二人と一緒にいたんです…。」...
Amagirasu
10月22日
[#2] 白狐のこっくりさん
次の日の朝、学校に到着した奏は、視聴覚準備室の一角に静かに座っていた。部室の空気はまだ冷たく、10月の朝の冷気が室内を包んでいる。しかも天気は生憎の雨だった。奏は昨日の優斗の話が頭から離れず、今後の予定を整理しようと一人思案にふけっていた。...
Amagirasu
10月21日
[#1] 白狐のこっくりさん
白狐の怨霊 オカルト研究部部長、森下奏は薄暗い視聴覚準備室の片隅に立ち、机の上に並べられた幾つかの古びた小道具に視線を落としていた。蝋燭の灯りが彼女の顔に影を落とし、かすかな煙が天井に漂う。隣では副部長の椎葉翔が奏とその小道具たちを見守っていた。部屋全体が異様な空気に包まれ...
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